吉野級巡洋艦 (日本海軍, 1892)

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吉野級巡洋艦(よしのきゅうじゅんようかん Yoshino class protected cruiser

概説

 吉野は日清戦争直前にイギリスで建造された防護巡洋艦である。設計者は当時のイギリス海軍造船主任であるフィリップ・ワッツで、建造当時世界で最も優秀な防護巡洋艦といわれた。ことにその大出力による23ノットの高速は大きな特長であり、搭載されていたアームストロング式速射砲もあいまって日本海軍は非常に有力な巡洋艦を手に入れた。日清戦争勃発当時、吉野は日本海軍で最新鋭の巡洋艦であり、第一遊撃部隊旗艦として坪井司令官が座乗して大きな活躍を見せた。開戦劈頭の豊島沖海戦や黄海海戦で吉野の果たした役割は大きい。戦後、吉野は米西戦争の結果アメリカに譲渡されたフィリピンで起きた叛乱に対する警備のためにマニラに派遣されたり、あるいは義和団の乱に対応して勃海方面に派遣されたりしていた。日露戦争が勃発したとき、吉野はすでに艦齢10年となっていたが未だに有力な巡洋艦であることはかわりなく、聯合艦隊主力に伍して旅順奇襲作戦などに参加している。旅順附近ではロシア駆逐艦と交戦して擱座放棄に追い込むという殊勲を挙げた。ところがこの旅順封鎖作戦のさなかの明治37年5月15日、あたかも濃霧の中警戒中の吉野の横腹に突然現れた僚艦春日が衝突した。はるかに大きな春日にぶつけられてはひとたまりもなく、吉野は横腹に大穴を開けられ佐伯艦長をはじめ多くの犠牲者とともに沈んだ。

主要要目

排水量: 常備 4150t
長さ: 垂線間長 109.73m
全幅: 14.17m
喫水: 5.18m
機関: 2軸 直立式4気筒三段膨張レシプロ 2基, 高円缶 12基 (石炭専焼), 15,000ihp
燃料: 石炭 1000t
速力: 23ノット
航続力: 9000海里/10ノット
装甲: 甲板 115mm (傾斜部), 45mm (平坦部), 砲楯 115mm
兵装: 15.2cm速射砲 単装4基 4門, 12cm速射砲 単装8基 8門, 47mm速射砲 単装22基 22門, 36cm魚雷発射管 5門
乗員: 360

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
明24 吉野 Yoshino 英 Armstrong 1892.02 1892.12.20 1893.09.30 1898.03.21 二等巡洋艦
1904.05.15 喪失 (事故)
1905.05.21 除籍
山東角沖において春日と衝突