夕張級軽巡洋艦 (日本海軍, 1923)

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概説

 夕張は、よく知られているように平賀 譲の強いイニシアチブによって生まれた。これまで多数整備されてきた所謂5500トン型巡洋艦に不満を抱いていた平賀は、そのおよそ半分の排水量で、同等の武装を発揮できる巡洋艦を設計し、上層部に働きかけてこれを実現させた。これが夕張である。5500トン型では、14センチ砲が7門、魚雷発射管が8門搭載されていたが、平賀はこれらの武装のうち同時に片舷に指向できるのはそれぞれ6門、4門であるのに着目し、船体を小さく幅を狭くして、中心線上に配置した砲および魚雷発射管が両舷に指向できるようにして、会敵時の攻撃力を5500トン型と同等にしたのである。夕張のこの基本設計は、その後の日本巡洋艦でかなりの部分取り入れられ、独特の日本式デザインとなった。しかし、夕張はあまりに合理的に設計されすぎた。建造当時は最小限の船体に最大限の武装を実現した芸術的な設計であったが、そのために新装備を追加するような余裕がまったくなかったのである。例えば5500トン型ではのちにどの艦も偵察機とカタパルトを搭載したが、夕張に航空兵装を追加するなど、思いもよらなかった。また、戦時中に対空能力の強化のために機銃を増備した際、その代替重量として主砲の一部を撤去せざるをえなくなった。夕張は米潜水艦ブルーギルの雷撃を受けて戦没した。

主要要目

排水量: 基準 2890t, 常備 3141t
長さ: 垂線間長 132.6m, 水線長 136.5m, 全長 138.9m
全幅: 12.04m
喫水: 3.6m
機関: 3軸 三菱パーソンズ式減速タービン(高低圧), ロ号艦本式缶 8基 (重油専焼), 57,750shp
燃料: 重油 830t, 石炭 100t
速力: 35.5ノット
装甲: 水線帯 58mm, 甲板 25mm, 砲塔 25mm
兵装: 14cm/50口径砲 連装2基単装2基 6門, 8cm/40口径砲 1門, 対空機銃 2挺, 61cm魚雷発射管 連装2基 4門, 機雷 34
乗員: 328

一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 就役 艦歴 記事
大6 夕張 Yubari 佐世保工廠 1922.06.05 1923.03.05 1923.07.31 二等巡洋艦 1944.04.28 戦没 (被雷)
1944.06.10 除籍
パラオ南西
(米潜 Bluegill)